撮影日記 名所・旧跡

飛鳥美人の壁画で知られる高松塚古墳と於美阿志神社に行ってきました!

高松塚古墳/高松塚古墳_tmb

明日香村にある高松塚古墳たかまつづかこふん於美阿志神社おみあしじんじゃに行ってきました!

高松塚古墳は古代史ブームを巻き起こした極彩色の壁画が発見された古墳です。
ヒガンバナを求めてすぐ近くにある於美阿志神社にも参拝してきました。

撮影日:2020年10月02日(金)

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プリンのような形の古墳

高松塚古墳

高松塚古墳/高松塚古墳(ロング)

高松塚古墳は飛鳥歴史公園の高松塚周辺地区にあります。
駐車場は無料で利用できて古墳までは徒歩7分ほどです。

高松塚古墳/高松塚古墳

築造当初の姿に復元された高松塚古墳です。
7世紀末から8世紀初めごろに造られた古墳で、特別史跡に指定されています。
二段築成の円墳で上段直径17.7メートル、下段直径23.0メートル、高さ5.0メートルです。

高松塚古墳/高松塚古墳(斜め)

近い時期に築造されたとされるキトラ古墳と比べるとかなり大きいです。
キトラ古墳はUFOみたいな形でしたが、高松塚古墳はプリンみたいな形ですねw

高松塚古墳/高松塚古墳(後ろ)

高松塚古墳は1972年(昭和47年)に極彩色の壁画が発見されたことで注目を集めました。
国内ではじめて発見された壁画古墳で、四神、人物群像、星宿図、日月像が描かれています。
四神のうち南壁に描かれていたはずの朱雀は盗掘によって失われています。

高松塚古墳/高松塚古墳(横)

被葬者の候補には天武天皇の皇子である高市皇子たけちのみこ忍壁皇子おさかべのみこ、元明朝で左大臣を務めた石上麻呂いそのかみのまろ、百済最後の王の義慈王ぎじおうの子である百済王善光くだらのこにきしぜんこうなどが挙げられています。
百済王善光と百済王昌成しょうじょうは父子ですが昌成のほうが先に亡くなっています。

高松塚古墳/説明板
※マウスオーバーでクロップした写真を表示します※別の日に撮影した写真です

説明板には「飛鳥美人」の愛称で知られる女子群像の壁画がカラーで載っています。
壁画は国宝高松塚古墳壁画仮設修理施設で保存管理されていて期間限定での公開です。
出土品は飛鳥資料館で常設展示されていて壁画の高精細スキャンパネルもあります。
高松塚古墳壁画は国宝に、高松塚古墳出土品は重要文化財に指定されています。

高松塚古墳/高松塚壁画館

高松塚古墳のすぐ隣にある高松塚壁画館です。
壁画や出土品のレプリカを展示する資料館で入館料は300円です。
館内は撮影禁止なので今回は見送りました。

高松塚古墳/万葉歌碑(2550)

高松塚古墳南側の小さな丘の上に建つ犬養孝いぬかいたかし揮毫の万葉歌碑です。

立ちて思ひ 居てもそ思ふ 紅の
赤裳あかも裾引き にし姿を作者不詳『万葉集』巻11-2550

文武天皇陵

高松塚古墳/文武天皇陵

高松塚古墳の200メートル南にある文武天皇陵もんむてんのうりょうです。
陵名は檜隈安古岡上陵ひのくまのあこのおかのえのみささぎ、遺跡名は栗原塚穴古墳くりはらつかあなこふんです。

高松塚古墳/文武天皇陵の石標

文武天皇は草壁皇子くさかべのみこの子で、天武天皇と持統天皇の孫にあたります。
15歳で即位しましたが、慶雲4年(707年)に25歳の若さで崩御されました。

高松塚古墳/文武天皇陵(ロング)

宮内庁によって文武天皇陵に治定されていますが、高松塚古墳の200メートル北にある八角墳の中尾山古墳が真の文武天皇陵ではないかと考えられています。
中尾山古墳も見学する予定でしたが、お腹が空きすぎて忘れてしまいましたw

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渡来人を祀る式内社

於美阿志神社

於美阿志神社/見晴らしの丘からの眺め

飛鳥歴史公園のキトラ古墳周辺地区にやってきました。
檜隈寺跡前休憩案内所横の見晴らしの丘からは高松塚古墳を眺望できます。
休憩案内所のテラス席でお昼にするのが最近のお気に入りですw

於美阿志神社/鳥居

史跡に指定されている檜隈寺跡ひのくまでらあとに鎮座する於美阿志神社おみあしじんじゃです。
宣化天皇の檜隈廬入野宮ひのくまのいおりののみやの伝承地でもあり、境内に石標が建っています。

於美阿志神社/説明板

檜隈寺は渡来系氏族である東漢氏やまとのあやうじの氏寺とされる古代寺院です。
7世紀後半に創建されてのちに道興寺どうこうじとなりましたが明治時代に廃絶しました。
遺跡から出土した軒丸瓦は藤原宮跡資料室の基準資料室で展示されています。

於美阿志神社/拝殿

於美阿志神社の創建は不詳ですが、延喜式神名帳では式内小社に列しています。
江戸時代までは道路を隔てた西側にあり、1907年(明治40年)に現在の場所に遷座しました。
拝殿が建っている場所の左横は檜隈寺の講堂跡です。

於美阿志神社/本殿

祭神は東漢氏の祖とされる阿知使主あちのおみです。
『日本書紀』の応神20年(289年)9月条に、阿知使主が仲間を率いて帰化したとあります。
式内社で渡来人を祀る神社はかなり珍しいと思います。

於美阿志神社/石塔婆

檜隈寺の塔跡に建つ十三重石塔(於美阿志神社石塔婆)です。
平安時代後期に建立されたもので重要文化財に指定されています。
上部が欠けて現在は十一重になっています。

於美阿志神社/八坂神社

末社の八坂神社です。
社殿の後方は檜隈寺の金堂跡です。

ヒガンバナ

於美阿志神社/鳥居とヒガンバナ

於美阿志神社はヒガンバナ(彼岸花)の名所でもあります。
境内を囲むようにヒガンバナが咲いています。

於美阿志神社/拝殿とヒガンバナ(1)

ちょっと遅いかと思いましたが、場所によってはまだまだ見ごろでした。
明日香村のヒガンバナの開花情報は飛鳥観光協会のこちらのページで確認できます。

於美阿志神社/拝殿とヒガンバナ(2)

神聖な場所なので花もしっとりと咲いているように感じます。
田んぼのヒガンバナは食傷気味という人にもおすすめのスポットですw

於美阿志神社/稲荷神社とヒガンバナ

末社の稲荷神社とヒガンバナです。
南側の境内入り口周辺はまとまって咲いていました。

於美阿志神社/古代住居とヒガンバナ

檜隈寺跡前休憩案内所のすぐ近くの古代住居があるところです。
こちらにはシロバナマンジュシャゲ(白花曼殊沙華)も咲いていました。

あとがき

復元された古墳を眺めているとついつい古代に思いをはせてしまいます。
修学旅行で来ていた小学生たちは古墳にはまったく興味がなさそうでしたw

古墳探訪のガイドブックに

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アクセス情報

高松塚古墳(たかまつづかこふん)

サイト https://www.asuka-park.jp/area/takamatsuzuka/tumulus/(飛鳥歴史公園)
所在地 奈良県高市郡明日香村平田 (飛鳥歴史公園高松塚周辺地区内)
電話 0744-54-3340 (高松塚壁画館)
入場料 無料
開場時間 24時間
休場日 なし
駐車場 無料駐車場あり 約33台 09:00~17:00
トイレ あり
文化財 特別史跡 高松塚古墳
最寄駅 近鉄吉野線「飛鳥」駅より徒歩15分(1.0km)
バスは飛鳥駅・橿原神宮前駅より「高松塚」で降車して徒歩6分
高松塚壁画館(たかまつづかへきがかん)

サイト https://www.asukabito.or.jp/hekigakan.html(古都飛鳥保存財団)
所在地 奈良県高市郡明日香村平田439 (飛鳥歴史公園高松塚周辺地区内)
電話 0744-54-3340
入館料 300円 ※JAF会員証提示で団体料金適用(250円) (会員のみ)
開館時間 09:00~17:00 (受付は16:30まで)
休館日 年末年始 (12月29日から1月3日まで)
2023年4月より休館日が追加されました!
4・7・11・2月の第2月曜日 (祝日の場合は翌平日)
駐車場 なし
※飛鳥歴史公園高松塚周辺地区駐車場を利用 無料 約33台 09:00~17:00
トイレ なし
※飛鳥歴史公園高松塚周辺地区に公衆トイレあり
文化財
最寄駅 近鉄吉野線「飛鳥」駅より徒歩14分(1.0km)
バスは飛鳥駅・橿原神宮前駅より「高松塚」で降車して徒歩6分
文武天皇陵(もんむてんのうりょう)

別名 栗原塚穴古墳 (くりはらつかあなこふん)
サイト https://www.kunaicho.go.jp/ryobo/guide/042/(宮内庁)
所在地 奈良県高市郡明日香村栗原
電話 0744-22-3338 (宮内庁畝傍陵墓監区事務所)
入場料 無料
開場時間 24時間
休場日 なし
駐車場 なし
トイレ なし
文化財
最寄駅 近鉄吉野線「飛鳥」駅より徒歩16分(1.1km)
バスは飛鳥駅・橿原神宮前駅より「高松塚」で降車して徒歩9分
於美阿志神社(おみあしじんじゃ)

サイト
所在地 奈良県高市郡明日香村檜前594
電話
宗派 神社本庁
社格 式内社(式内小社) ※於美阿志神社
旧社格 村社
主祭神 阿智使主 (あちのおみ)
配祀神
創建
拝観料 境内無料
拝観時間 境内自由
駐車場 なし
※飛鳥歴史公園キトラ古墳周辺地区第二駐車場を利用 無料 約40台 09:00~17:00
トイレ なし
※檜隈寺跡前休憩案内所に公衆トイレあり
文化財 史跡 檜隈寺跡
重要文化財 於美阿志神社石塔婆
霊場巡礼
最寄駅 近鉄吉野線「飛鳥」駅より徒歩18分(1.2km)
バスは飛鳥駅より「キトラ」で降車して徒歩9分
2022年11月末で飛鳥キトラ線が休止になりました!

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