奈良市にある帝塚山大学附属博物館に行ってきました!
帝塚山大学附属博物館は日本をはじめとしたアジア各地の古瓦を展示する博物館です。
今回は特別展示「日々好瓦―瓦を愛でる―」が開催されていて、日常のなかにある古瓦をデザインしたモノが紹介されています。
自称瓦好きとしてはこんなに面白そうな展示を見逃すわけにはいかないですねw
撮影日:2019年12月06日(金)
瓦じゃない瓦の展覧会
展示室
すでに12月になりましたが、矢田丘陵はまだ美しく色づいています。
帝塚山大学附属博物館は一般でも入館無料で見学できます。
インターホンを鳴らして見学したい旨を伝えてから館内に入ります。
古瓦をデザインしたモノがテーマ別に展示されています。
展示室の左側は【使う】、正面は【詠む】【描く】【聴く】がテーマです。
右側は奥から【着る】【付ける】【書く】【贈る】がテーマです。
種種雑多な展示物が並んでいますが、すべてこちらの所蔵資料で写真撮影オッケーです。
自分で撮らなくてもきれいな写真が載っているパンフレットをもらえます。
使う(1)
最初の【使う】は硯とお盆です。
屋根瓦を硯に加工した瓦硯です。
おしゃれで地球にも優しいですが、書道バッグが重たくなるのが欠点ですねw
今回の特別展示のなかでこちらが唯一の瓦製品です。
雲文軒丸瓦や動物文塼を螺鈿で表現した古瓦文螺鈿盆です。
螺鈿は貝殻の内側の真珠層の部分を薄く磨いて細かく切り、漆地や木地の表面に彫った模様にはめ込んで装飾する技法です。
繊細な模様が光の加減によって虹色にきらめいてとても美しいです。
奈良の伝統工芸品
使う(2)
次の【使う】は三種類の小皿です。
複合花文軒丸瓦をモチーフにした古瓦文ガラス皿です。
複弁蓮華文軒丸瓦をデザインした赤膚焼・古瓦文皿です。
参考にした軒丸瓦の欠けた部分もデザインに取り入れているのが面白いです。
欠けた部分にしょうゆを入れると、お寿司を食べるときに便利そうですw
こちらは複合花文軒丸瓦をデザインした赤膚焼・古瓦文皿です。
赤膚焼は五条山の鉄分を多く含んだ土を焼くため地肌が赤みを帯びることが特徴です。
奈良県の伝統的工芸品に指定されていて、窯元は奈良市と大和郡山市に点在しています。
奈良市中町のお店の前はよく通りますが、焼き物を見るのはたぶんはじめてですw
使う(3)
最後の【使う】はお皿とお盆と灰皿です。
「東大寺大仏殿」銘軒丸瓦を焼印で表現した古瓦文菓子皿です。
焼きごてさえ作ってしまえば安い材料費だけで大量生産できるのがいいです。
常設展示室に展示されている「東大寺大仏殿」銘軒丸瓦です。
「東大寺大仏殿」の銘文を入れた軒丸瓦は鎌倉時代の東大寺再建のときに使用されましたが、こちらは江戸時代にそれと合わせるために復刻したものだそうです。
ちなみに中央の「引」のような文字は盧舎那仏を表す梵字の「अ(ア)」です。
こちらは瓦会社で実際に使われていた古瓦文釣銭皿・盆です。
1枚目の釣銭皿に「西彦製瓦株式会社」とあるので調べてみましたが、江戸時代に創業した京都の会社で1959年(昭和34年)に廃業してしまったようです。
仏塔の屋根の部分を模した古瓦文灰皿です。
デザインが美しいので小物入れにも良さそうです。
つづく
後編につづきます!
後編では耳で瓦を楽しめる展示が登場しますw
アクセス情報
サイト | https://www.tezukayama-u.ac.jp/museum/ (帝塚山大学) | ||
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所在地 | 奈良県奈良市帝塚山7-1-1 (帝塚山大学構内) | ||
電話 | 0742-48-9700 | ||
入館料 | 無料 | ||
開館時間 | 09:30~16:30 | ||
休館日 | 日曜日 祝日 大学休講日 |
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イベント | 第33回特別展示「日々好瓦―瓦を愛でる―」
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駐車場 | 無料駐車場あり 6台 | ||
トイレ | あり | ||
文化財 | |||
最寄駅 | 近鉄奈良線「東生駒」駅より徒歩24分(1.8km) バスは東生駒駅より「帝塚山大学」で降車して徒歩4分 |
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