飛鳥資料館に行ってきました、の館内編前編です!
平城宮跡資料館は入館無料でしたが、こちらは有料で入館料は270円です。
通常料金でも充分安いですが、JAF会員証の提示で170円になります。
2020年4月1日より入館料が350円に値上げされました!
撮影日:2019年05月10日(金)
庭園で見た石造物のオリジナル
庭園に展示されていたレプリカの石造物のうち、石人像と須弥山石は館内のロビーと第一展示室にオリジナルが展示されています。
それぞれ石造男女像と石造須弥山という名称でどちらも重要文化財に指定されています。
建物とロビー展示
建物の設計は東宮御所(現赤坂御所)などを手がけた建築家の谷口吉郎です。
玄関ドアを入ると無料のロッカーがあり、もう一つドアを入った右側が受付です。
玄関の右横にはウォータークーラーが設置されていました。
……おや!?あんなところにせんとくんさんのパネルが……!
柱の陰に隠れていてあまり目立ってないですけどw
奈良県からの圧力でしょうがなく置いているんですね、わかります。
ロビーに展示されている飛鳥京模型(縮尺1/500)です。
北は石神遺跡から南は橘寺までの広い範囲が模型で復元されていて、床のパネルは模型と連動した周辺地域の航空写真になっています。
飛鳥寺西方の「槻の木の広場」には巨大なケヤキが立っています。
細かく作り込まれているのでずっと眺めていても飽きないですw
この模型と受付とのあいだに重要文化財の石人像が展示されていたのですが、気づかずに見落としてしまったので写真はありません。
仏教伝来と蘇我氏
第一展示室に入ると最初に「仏教伝来と蘇我氏」のコーナーがあり、右の壁面の「飛鳥の宮殿」、その奥の「律令国家への歩み」へと続きます。
写真の右端に小さく写っているのが重要文化財の須弥山石ですが、こちらも気づかずに見落としてしまったので写真はありません。
重要文化財の石造物を二つとも見落としてしまうなんてとんだ失態です……。
甲冑をまとい弓を構える飛鳥時代の武人です。
鎧の胴と袖は飛鳥寺の塔の埋納物である挂甲をもとに、甲冑のその他の部位は古墳からの出土品をもとに復元されています。
平安時代の甲冑と比べてとてもカジュアルなので街着としても使えそうですw
飛鳥寺の塔の埋納物の舎利容器と木箱です。
一緒に展示されている玉類などの埋納物は6世紀のものですが、舎利容器は建久7年(1196年)に塔が焼失した翌年に掘り出され、埋め直すときに新しく作られたものです。
よみがえる飛鳥の工房
須弥山石の奥にある「よみがえる飛鳥の工房」のコーナーです。
公式サイトにはなにも説明が載っていないのですが、昨年の秋季特別展「よみがえる飛鳥の工房―日韓の技術交流を探る」を引き続き展示しているようです。
このコーナーだけ展示方法がとてもおしゃれですw
飛鳥池工房遺跡から出土したガラスや銅製品などが展示されています。
飛鳥池工房遺跡は飛鳥寺の東南の谷間に立地していた飛鳥時代の工房の遺跡で、現在は奈良県立万葉文化館の敷地内に一部が復元展示されています。
日本最初の流通貨幣かもしれない富本銭と鋳棹です。
鋳棹は鋳造時に溶けた銅を通す部分で、プラモデルのランナーにあたるそうです。
石造物だけじゃない!重要文化財はまだあります!
重要文化財に指定されている石造物を二つとも見逃してしまいましたが、飛鳥資料館にはほかにもまだまだ重要文化財が展示されています。
飛鳥の古墳
次は「飛鳥の古墳」のコーナーです。
左側には高松塚古墳の墳丘断面や壁画の高精細スキャンパネルなどが、右側にはキトラ古墳の壁画のレプリカなどが展示されています。
四神と十二支が描かれたキトラ古墳壁画(レプリカ)です。
石室の東西南北の四壁と天井が再現されています。
天井の壁画が光っているのは解説映像が投影されているからで再現ではありませんw
高松塚古墳から出土した海獣葡萄鏡です。
鏡背全体に葡萄唐草文が描かれ、中央の鈕と呼ばれるつまみ部分とその周囲に海獣が、界圏と呼ばれる凸線の外側に鳥と昆虫が配置されています。
海獣は海に住む哺乳類のことではなく、砂漠の向こうに住む伝説上の生き物のことだそうです。
海獣葡萄鏡をはじめとした高松塚古墳出土品は一括して重要文化財に指定されています。
飛鳥の寺院
最後は「飛鳥の寺院」のコーナーです。
川原寺をはじめとした飛鳥の寺院からの出土品を中心に展示されています。
軒丸瓦や塼仏など個人的に大好きなものがたくさん展示されていました。
寄託資料が多くほとんどが撮影禁止になっているのが残念です。
岡寺で出土したと伝えられる天人塼(レプリカ)です。
オリジナルは岡寺の所蔵ですが京都国立博物館に寄託されています。
隣に同じく岡寺で出土したと伝えられる鳳凰塼(レプリカ)が展示されていて、こちらのオリジナルは南法華寺(壷阪寺)の所蔵ですが奈良国立博物館に寄託されています。
どちらもオリジナルは重要文化財に指定されています。
左は川原寺の塼仏、右は紀寺の塼仏(レプリカ)です。
塼仏は粘土を型に押し当てて形を取り、乾燥させてから焼いて作った仏像です。
葛城市の地光寺跡から出土した鬼面文軒丸瓦のレプリカです。
ほかの寺院の軒丸瓦はどれもハスの花をかたどった蓮華文ばかりでしたが、地光寺のものは鬼の顔を表現した鬼面文です。
どことなく愛嬌があって個人的にいちばんのお気に入りですw
川原寺の復原模型(縮尺1/100)です。
回廊内の東側に五重塔、西側に西金堂、そのあいだの北側に中金堂を置く一塔二金堂式で「川原寺式伽藍配置」と呼ばれるそうです。
日本最古の石仏といわれる石造浮彫如来及両脇侍像(レプリカ)です。
中央の如来倚像の面部には人為的に削られた跡があるというちょっぴりホラーな石仏ですw
通称「古法華石仏」とも呼ばれ、オリジナルは重要文化財に指定されています。
兵庫県加西市にある古法華寺の収蔵庫に収められていて、見学するには1週間前までの事前予約と拝観料200円が必要です。
第一展示室の前にも猿石が置かれていましたw
真ん中のおちんちんがついている猿石が「男」の正面側です。
第一展示室を出たところは図書閲覧室になっていて、飛鳥の歴史や文化に関する本や過去の展覧会の図録などを読むことができます。
つづく
館内編後編につづきます!
館内編後編では第二展示室と地下の特別展示室を見学しています。
アクセス情報
サイト | https://www.nabunken.go.jp/asuka/ (奈良文化財研究所) | ||
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所在地 | 奈良県高市郡明日香村奥山601 | ||
電話 | 0744-54-3561 | ||
入館料 | 270円 ※JAF会員証提示で100円引き (5名まで) 2020年4月1日より入館料が350円に値上げされました! |
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開館時間 | 09:00~16:30 (受付は16:00まで) | ||
休館日 | 月曜日 (祝日の場合は翌平日) 年末年始 (12月26日から1月3日まで) |
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イベント | 令和元年度春期特別展「骨ものがたり―環境考古学研究室のお仕事」
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駐車場 | 無料駐車場あり 10台 | ||
トイレ | あり | ||
文化財 | 重要文化財 石造須弥山/石造男女像/奈良県髙市郡明日香村飛鳥字石神出土 重要文化財 高松塚古墳出土品 重要文化財 奈良県山田寺跡出土品 |
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最寄駅 | 近鉄橿原線「橿原神宮前」駅より徒歩41分(3.1km) バスは橿原神宮前駅より「明日香奥山・飛鳥資料館西」で降車して徒歩3分 または桜井駅より「飛鳥資料館」で降車してすぐ |
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