撮影日記施設・公園

御所市内の出土品を展示する御所市文化財展示室に行ってきました!

御所市文化財展示室/かつらぎのくまひこ

御所市にある御所市文化財展示室ごせしぶんかざいてんじしつに行ってきました!

御所市文化財展示室は御所市内の遺跡から出土した遺物を展示する施設です。
2022年9月5日にオープンしたばかりのまだ新しい(?)展示施設です。

撮影日:2024年2月13日(火)

H2タグ1番目
広告

ようこそ文化財事務所の教室へ

観音寺本馬遺跡・玉手遺跡

御所市文化財展示室/建物

御所市文化財展示室です。
文化財事務所の倉庫棟のなかに展示室が設けられています。
入館料は無料で、駐車場も無料で利用できます。

御所市文化財展示室/展示室前

受付で用意されているスリッパに履き替えます。
もとは学童保育所だったそうで、どこか懐かしい雰囲気が漂っています。

御所市文化財展示室/観音寺本馬遺跡・玉手遺跡

「御所市内における縄文時代の遺跡」のコーナーです。
観音寺本馬遺跡かんのんじほんまいせき玉手遺跡たまでいせき土器棺墓どきかんぼから出土した深鉢です。
事務室の一角をパーティションで区切って展示スペースにしています。

御所市文化財展示室/土器棺

生活用品として使用していた土器を棺に転用して乳幼児を埋葬していたそうです。
窓ガラスは取り外してあるので貴重な資料を間近に見ることができます。

御所市文化財展示室/左の展示室

二つある展示室のうちの左側の展示室です。
常設展示は縄文時代から古墳時代までの資料が展示されています。
展示はすべて写真撮影オッケーです。

御所市文化財展示室/土偶

観音寺本馬遺跡と玉手遺跡から出土した土偶どぐうです。
土偶によってさまざまな表現がされていて、口を大きく開いた表現は「おなかいっぱい食べられるように」という願いを込めて作られたとされます。

御所市文化財展示室/土偶(アップ)

こちらの土偶は背面下半身に円形の粘土を張りつけてお尻を表現しています。
縄文人がどのような願いを込めてお尻を表現したのか、じつに興味深いです。

鴨都波遺跡・鴨都波1号墳

御所市文化財展示室/鴨都波遺跡

「御所市内における弥生時代の遺跡」のコーナーです。
鴨都波遺跡かもつばいせきから出土した土器や大溝おおみぞの断面の剥ぎ取り標本を展示しています。
展示ケースの照明の色がちょっぴりセクシーなのが気になります。

御所市文化財展示室/銅鐸形土製品
※マウスオーバーでクロップした写真を表示します

銅鐸形土製品どうたくがたどせいひんです。
御所市名柄ながらで出土した銅鐸の片面と同様の「横帯文おうたいもん」が表現されています。
名柄では銅鐸と銅鏡がセットで出土していますが、残念ながら東京国立博物館の所蔵です。

御所市文化財展示室/鴨都波1号墳

「御所市内における古墳時代の遺跡(前期)」のコーナーです。
鴨都波1号墳から出土した土器や副葬品、出土状況の剥ぎ取り標本を展示しています。

御所市文化財展示室/三角縁神獣鏡(棺外鏡)

埋葬施設の棺外から出土した三角縁神獣鏡(三角縁三神三獣鏡さんかくぶちさんしんさんじゅうきょう)です。
全部で棺外からは3面(上記のほかに三角縁二神龍虎画像鏡さんかくぶちにしんりゅうこがぞうきょう三角縁二神四獣鏡さんかくぶちにしんしじゅうきょう)、棺内からも1面の三角縁神獣鏡が出土しています。
展示されている三角縁神獣鏡はすべてレプリカです。

御所市文化財展示室/三角縁神獣鏡(棺内鏡)

こちらは棺内から出土した三角縁神獣鏡(三角縁吾有好同三神三獣鏡さんかくぶちごゆうこうどうさんしんさんじゅうきょう)です。
オリジナルは年に一度だけ展示されたりされなかったりするらしいので、見逃したくない人は御所市文化財課のインスタグラムをフォローしておいたほうがいいと思います。
ほかの博物館の展覧会に貸し出されることはしばしばあるそうです。

御所市文化財展示室/玉類

棺内から出土した玉類です。
被葬者の頭部の左側に勾玉まがたまが、右側に管玉くだたまとガラス小玉が置かれていたそうです。

御所市文化財展示室/朝顔形円筒埴輪

棺に使用された朝顔形円筒埴輪ひつぎにしようされたあさがおがたえんとうはにわです。
周辺の古墳に立てられていた埴輪を抜き取って使用したものと考えられるそうです。

H2タグ2番目
広告

可愛いだけじゃないくまひこくん

宮山古墳

御所市文化財展示室/右の展示室

つづいて右側の展示室です。
お遊戯室だったのか床がカーペット敷きになっています。

御所市文化財展示室/宮山古墳

「御所市内における古墳時代の遺跡(中期)」のコーナーです。
葛城襲津彦かつらぎのそつひこの墓とされる宮山古墳みややまこふんから出土した埴輪などを展示しています。

御所市文化財展示室/円筒埴輪

前方部北側造出出土円筒埴輪ぜんぽうぶきたがわつくりだししゅつどえんとうはにわです。
小さい順に並んでいるのがアサガオの観察日記みたいで面白いですw
後円部墳頂から出土した靫形埴輪ゆぎがたはにわは奈良県立橿原考古学研究所附属博物館で常設展示されていて、現地にはレプリカが設置されています。

御所市文化財展示室/形象埴輪と陶質土器

前方部北側造出出土形象埴輪ぜんぽうぶきたがわつくりだししゅつどけいしょうはにわ陶質土器とうしつどきです。
後円部北石室付近から出土した船形陶質土器ふながたとうしつどきは、酷似する土器が朝鮮半島の加耶かや(伽耶)と呼ばれた地域で出土していて、被葬者を探る大きな手がかりとして注目されています。

巨勢山古墳群

御所市文化財展示室/巨勢山古墳群

「御所市内における古墳時代の遺跡(後期)」のコーナーです。
総数800基以上で構成される巨勢山古墳群こせやまこふんぐんから出土した土器などを展示しています。

御所市文化財展示室/須恵器(短頸壺)

巨勢山408号墳の玄室出土須恵器げんしつしゅつどすえき短頸壺たんけいつぼです。
口を開けてエサをおねだりしているみたいでかわいいですw

御所市文化財展示室/須恵器(器台と壺)

同じく器台と壺きだいとつぼです。
奥壁おくへき付近から須恵器器台に広口壺ひろくちつぼをのせた状態で出土したそうです。

御所市文化財展示室/かつらぎのくまひこ

ロビーではとてもかわいいぬいぐるみが来館者を出迎えてくれています。
マスコットキャラクターの「かつらぎのくまひこ」くんとお友だちの馬形埴輪うまがたはにわです。

御所市文化財展示室/かつらぎのくまひこ(左)

なんと、ぬいぐるみも甲冑かっちゅう馬具ばぐも職員のお姉さんの手作りです。
しかも甲冑や馬具などは専門職員の監修により忠実に再現されているそうです。

あとがき

待望の常設展示室が開設されましたが、まだまだ認知度が低いとのことです。
現状では展示できていないお宝もたくさんあるそうなので、来館者と予算が増えるように陰ながら応援しています。

豪族が割拠した時代から倭国誕生へ
H2タグ3番目
広告

アクセス情報

■ 御所市文化財展示室 (ごせしぶんかざいてんじしつ)

サイト https://www.city.gose.nara.jp/0000003498.html (御所市)
所在地 奈良県御所市室102
電話 0745-60-1608
入館料 無料
開館時間 09:00~17:00 (受付は16:30まで)
休館日 土曜日・日曜日
祝日
年末年始 (12月29日から1月3日まで)
駐車場 無料駐車場あり 約10台
トイレ あり
文化財
最寄駅 近鉄御所線「近鉄御所」駅より徒歩37分(2.6km)
バスは近鉄御所駅より「宮戸橋」で降車して徒歩4分
または御所市コミュニティバス「室」で降車して徒歩3分

この日記のタグ

撮影日記施設・公園
記事下部

ご意見掲示板