撮影日記神社・寺院

日露戦争戦利品の大砲を据える葛木坐火雷神社に行ってきました!

葛木坐火雷神社/大砲(横)_tmb

葛城市にある葛木坐火雷神社かつらきにいますほのいかづちじんじゃに行ってきました!

葛木坐火雷神社は境内に日露戦争戦利品の大砲があることで知られている神社です。
地元の人々からは笛吹神社ふえふきじんじゃと呼ばれて親しまれているそうです。

※撮影日:2019年03月08日(金)

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大砲、それは男のロマン

葛木坐火雷神社は葛城山の北東麗に鎮座しています。
創建は神代とも神武天皇の御代ともいわれる古社で、延喜式神名帳では「葛木坐火雷神社二座」として名神大社に列しています。

鳥居周辺

葛木坐火雷神社/鳥居周辺

鳥居右横の大きな木はイチイガシ(一位樫)です。
こちらの社叢のイチイガシ林は保存状態がいいということで、笛吹神社イチイガシ林として奈良県指定天然記念物に指定されています。

葛木坐火雷神社/鳥居と社号標

鳥居の奥に見える注連縄を巻かれた木は「波波迦の木ははかのき」です。
波波迦はウワミズザクラ(上溝桜)の古名で、古来より「亀卜きぼく」という占いで使用されています。
由緒記には「上古以来朝廷大事ヲ卜定セラル毎ニ笛吹神社ヨリ波波迦木ヲ進献スルヲ例トセリ」とあり、こちらの波波迦の木が宮中に奉納されていたそうです。

葛木坐火雷神社/境内案内図

境内案内図です。
駐車場は宮司さんの家をはさんで隣にある笛吹園地駐車場(無料)を利用します。

 葛木坐火雷神社/手水舎周辺

鳥居をくぐって最初の広庭です。
左手に手水舎があり、石段脇に由緒板、その横に末社が鎮座しています。

葛木坐火雷神社/末社(熊野・稲荷・春日)

左から末社の熊野神社、稲荷神社、春日神社です。
さらに右手に進むと都波神社があるようですが見落としました。

葛木坐火雷神社/手水舎

手水舎です。
竹のランプシェードがおしゃれです。
石段を登って右に行くと社務所とトイレがあります。

大砲周辺

葛木坐火雷神社/大砲周辺

拝殿下の広庭は中央に大砲が据えられています。
奥には末社が鎮座しています。

葛木坐火雷神社/大砲(横)

大砲は陸軍省より奉納された日露戦争戦利品でロシア製の加農攻守城砲です。
当時のままの姿で残されているのはとても珍しいですね。
うっすらとコケが生えていてめちゃくちゃかっこいいですw

葛木坐火雷神社/末社(森本・浅間・空室)

左から末社の森本神社、浅間神社、空室神社です。
右隣に梅室神社があります。

葛木坐火雷神社/拝殿(ロング)

広庭から見上げた拝殿です。
石段や石垣が苔むしていて素敵な雰囲気です。

葛木坐火雷神社/アセビ

トイレ前にはアセビ(馬酔木)の花が咲いていました。

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神明造の美しい本殿

由緒記によるともとは別々に祀られていた火雷神社と笛吹神社の二社が、醍醐天皇の御代までに合祀されたと考えられているそうです。
中世以降は衰微して笛吹神社の末社になっていた火雷神社を、1874年(明治7年)に笛吹神社へ合祀して現社号にあらためたとする記録もあります。
1910年(明治43年)には同じ忍海郡おしみぐんの式内小社である為志神社いしじんじゃを合祀しています。

拝殿周辺

葛木坐火雷神社/拝殿周辺

石段の途中から見上げた拝殿です。
石垣の前を右に行くと社務所とトイレがあります。

葛木坐火雷神社/拝殿

拝殿です。
賽銭箱の上に由緒書が置かれていて自由にいただくことができます。
御朱印や授与品は社務所にて授与していただけます。

葛木坐火雷神社/拝殿内

拝殿内です。
扉が閉まっていて本殿は見えないです。

葛木坐火雷神社/阿形の狛犬

拝殿前の狛犬です。

葛木坐火雷神社/吽形の狛犬

天保3年(1832年)生まれです。

葛木坐火雷神社/絵馬

絵馬にも大砲と拝殿が描かれています。

本殿周辺

葛木坐火雷神社/本殿周辺

拝殿左横の通路の奥には古墳があります。
石段から幣殿や本殿も見えました。

葛木坐火雷神社/幣殿

幣殿です。

葛木坐火雷神社/本殿

本殿は伊勢神宮に代表される神明造しんめいづくりという神社建築様式です。
主祭神はイザナミの体に生じた八雷神やくさのいかづちのかみの一柱であるホノイカヅチ(火雷大神)、笛吹連の祖神とされるアメノカグヤマ(天香山命)です。
こちらではホノイカヅチを火の神さま、アメノカグヤマを笛と音楽の神さまとしています。

葛木坐火雷神社/笛吹神社古墳

奈良県指定史跡に指定されている笛吹神社古墳です。
説明板からの引用です。

葛城山系から東へ派生した低い丘陵上に総数約80基からなる笛吹古墳群があり、笛吹神社古墳はその古墳群の東端に築かれた円墳である。墳丘規模は、東西約25m、南北約20m、高さ約4mである。
…(中略)…
6世紀に築造された笛吹神社古墳は、大型の石室に家形石棺をおく葛城地域屈指の後期古墳である。
葛木坐火雷神社/笛吹神社古墳石室入り口

被葬者は笛吹連の祖とされるタケタオリ(建多乎利命)と伝えられているそうです。
タケタオリの子である櫂子かじしは崇神天皇より笛吹連姓を賜ったとされますが、崇神天皇陵に治定される行燈山古墳あんどんやまこふんは4世紀前半の築造と推定されていて時代にズレがあります。

葛木坐火雷神社/コケとドングリ

コケとドングリ。

あとがき

苔むした境内はきれいに掃き清められていてとても美しく神秘的です。
大砲が好きな人にもそうでない人にもお詣りをおすすめしたい神社です。

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アクセス情報

■ 葛木坐火雷神社 (かつらきにいますほのいかづちじんじゃ)

別名 笛吹神社 (ふえふきじんじゃ)
サイト http://fuefukijinja.org/ (公式)
所在地 奈良県葛城市笛吹448
電話 0745-62-5024
宗派 神社本庁
社格 式内社(名神大社) 月次相嘗新嘗 ※葛木坐火雷神社二座
式内社(式内小社) ※爲志神社 合祀
旧社格 郷社
主祭神 火雷大神 (ほのいかづちのおおかみ)
天香山命 (あめのかぐやまのみこと)
配祀神 高皇産霊神 (たかみむすびのかみ)
大日孁貴尊 (おおひるめむちのみこと)
天津彦彦火瓊瓊杵尊 (あまつひこひこほのににぎのみこと)
伊古比都幣命 (いこひつべのみこと)
創建
拝観料 境内無料
拝観時間 境内自由

社務所: 08:30~16:30
駐車場 なし
※笛吹園地駐車場を利用 無料 8台 07:00~17:00
トイレ あり
文化財 奈良県指定史跡 笛吹神社古墳
奈良県指定天然記念物 笛吹神社イチイガシ林
霊場巡礼
最寄駅 近鉄御所線「忍海」駅より徒歩34分(2.5km)
バスは葛城市コミュニティバス「笛吹神社前」で降車してすぐ

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